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2026-07-20 · 限界一浪一留生

英文解釈のやり方——解答を見ながら読んだ偏差値39の僕の1周目

高2の秋、進研模試の英語偏差値39から音読を始め、2カ月で62、浪人後の全統記述模試では70.5に。大学生になって受け直したTOEICも615点から2カ月で865点まで伸ばした。一浪一留の理系大学生で、今はTOEFL90+を目指して学習中。詳しい経歴と実物の成績

『英文解釈の技術100』を初めて解いたとき、僕はほぼ全部わからなかった。強がりようがないくらい、ほぼ全部だ。最初の1、2問にいたっては、解答を見ながら読んだ。

高2の秋、進研模試の英語偏差値が39だったころの話だ。1問目から歯が立たない本を前にすると、「まだこの本を使うレベルじゃない」「単語に戻るべきか」「もっと易しい本に替えるべきか」と、閉じる理由はいくらでも出てくるはずだ。

それでも続けた側から言うと、あの全滅は失敗ではなかった。解釈の参考書は、何周もする前提の本だ。1周目は、ほぼ理解できなくてよい。わからなかった部分は解説を読み込み、2周目以降も同じ英文を繰り返す。解釈で長文読解の土台を作る——その進め方の始まりが、僕にとってはこの1冊だった。

この記事では、その英文解釈のやり方を、1周目がほぼ全滅だった側の人間として書く。

英文解釈は何に効くのか——「文法が弱いから読めない」の正体

そもそも解釈という工程は要るのか、という疑問はあると思う。単語を覚えて文法問題集をやり込めば、長文はそのうち読めるようになるのではないか。

英文解釈とは、1文を正確に読む練習だ。長文でも単語でもなく、1文。わからない文法事項を潰しながら、長文読解の土台を作る工程になる。ただし、長文が読めない原因は人によって違う——語彙が足りない人、構文が取れない人、返り読みが癖になっている人。詰まる場所の切り分けは「英語の長文が読めない」原因は返り読みだった——偏差値39の僕の場合に書いた。英文解釈が受け持つのは、このうち「構文(SVOC)が取れない」タイプだ。

やっかいなのは、自分がそのタイプだと気づきにくいことだ。先の記事にも書いたとおり、文法やイディオムの不足を疑っている人ほど、実際には構文の把握で止まっていることが多い。その場合、文法問題集をいくら解いても、詰まっている場所には手が届かない。

文法がガバガバだという自覚がある人にも、同じことが言える。その状態で問題集を解きまくるより、解釈→長文→精読→音読のサイクルを回すほうを僕は勧めている。文法問題そのものも、構造を把握して「なぜその答えになるのか」を説明できないと解けない問題が多いからだ。

手順より先に、SVOCと品詞の役割を入れる

では、構文が取れない自覚があるなら、今日から解釈の参考書を開けばいいのか。開いていい。ただ、最優先で理解しておくべきものが先にある。SVOCと品詞の役割だ。

理由は、解釈の中身より手前にある。受験参考書の解説は、ほぼすべてSVOCと品詞の言葉づかいで書かれているのだ。「この節が全体のSになる」「この名詞はOではなくC」——解説のページは、この言語で進む。知らないまま開くと、英文がわからないうえに、頼みの解説まで頭に入らない。英語より先に、日本語の解説でつまずいている状態だ。

しかもこのつまずきは、解釈の参考書の中では終わらない。長文問題集の解説も、過去問の解説も、多くが同じ言語で書かれている。知らないままだと、本人には「解説が不親切な本ばかり」に見えて、原因に気づかないまま損をし続けることになる。逆に言えば、一度覚えれば、その先ずっと使い回せる。

僕自身、品詞とSVOCの役割を理解も暗記もしていない時期があった。その時期は、文法問題集を解いても解ける問題が増えなかった。

記号名前働き主に入る品詞
S主語「誰が・何が」名詞・代名詞
V動詞「どうする・どんな状態か」動詞
O目的語「何を・誰を」名詞・代名詞
C補語SやOの正体・状態を説明する名詞・形容詞
SVOCの役割と、そこに入る品詞。解釈の参考書の解説は、この言葉づかいで書かれている

品詞の側は、名詞・動詞・形容詞・副詞という単語の種類が、文のどの位置に入れるかまで含めて覚える。名詞はS・O・Cになれる。形容詞はCになるか、名詞を飾る。副詞は文の骨組みには入らず、飾りに徹する。この対応が頭にあると、解説の1行1行が、答え合わせの言葉として読めるようになってくる。

英文解釈のやり方——1文ずつ、5ステップ

ここから参考書を開く。僕の周回の経験と、いま質問をくれる受験生に答えている内容をベースに、一般的な進め方も足して手順の形に直すと、こうなる。

  1. 1文ずつ、自力で構造を書き出す:SとVから決めて、英文に記号を振っていく。どこからどこまでが主語のかたまりか。動詞はどれか。決めきれなくても、「たぶんこれがS」まで書く。それでも動かない問題は、解答を見ながら読んでいい。僕の最初の1、2問が、まさにそれだった
  2. 自分の訳を作って、和訳と照合する:頭の中だけで済ませず、日本語にしてから訳例と見比べる。構造の取り違えは、訳のズレとして表に出る。ずれた場所が、その1問で自分が学ぶ場所だ
  3. わからなかった部分は、解説を読み込む:流し読みではなく、読み込む。自分の振った記号と解説の構造分析を突き合わせて、どこで取り違えたのかを特定する。SVOCと品詞の役割が効くのはここだ。解説の言語を知っていればこの工程は答え合わせになり、知らなければ写経になる
  4. 2周目以降で定着させる:1周目で仕上げようとしない。1冊をひととおり通してから、同じ英文に戻ってくる。2周目以降、同じ英文の見え方が変わってくる。1周目に解説を読んでようやく取れた構文を、2周目は自力で取れるか。周回の中身は、この確認だ
  5. 仕上げに、理解した英文を音読する:構造と訳が頭に入った英文を、声に出して読む。分析はゆっくり、そのあと反復で自動化——この順番で、解釈でつかんだ読み方を速さに変えていく。音読側の詳しい手順は英語音読の正しいやり方——39→62の僕のスラッシュ音読7ステップにまとめてある

1文にかける時間は、気にしなくていい。精読の段階の仕事は構文と意味を取り切ることで、速さはあとから音読が引き受ける。じっくり考えて時間がかかること自体は、遅れではない。

1周目

ほぼ理解できなくていい。解答を見ながらでもいい。自分の記号と解説のズレを特定して、解説を読み込む

2周目以降

同じ英文に戻り、解説を読んでようやく取れた構文を、今度は自力で取れるか確かめる

→ 同じ英文の見え方が変わってくる

解釈の参考書は、周回してはじめて機能する

英文解釈のやり方でよくある失敗

一つ目は、1周目に理解を求めて、最初の数問で本を閉じてしまうことだ。初見で歯が立たないと、「まだ解釈をやるレベルじゃない」という結論に流れやすい。閉じたくなる気持ちは、よくわかる。だが解釈の参考書は周回してはじめて機能する作りで、1周目のわからなさは、進み方としては正常の範囲だ。ほぼ全部わからないところから始まった僕の周回が、そのままの見本になる。

二つ目は、SVOCと品詞の役割を後回しにしたまま解説を読むことだ。解説の言葉が入ってこないので、読んだつもりで答えを眺めただけになり、2周目に何も残らない。参考書との相性の問題に見えやすいが、乗り換えを繰り返す前に、解説の言語のほうを先に入れたい。

三つ目は、解釈で完結してしまうことだ。解釈で取れるようになった構文は、長文の中で使い、音読で体に落としてはじめて読む力になる。回す順番は、解釈→長文→精読→音読。僕もこの1冊を単語・文法と並走させた。長文の音読につなげた2カ月後の進研模試で、偏差値は39から62に上がった。その2カ月の全体は英語偏差値39から62に上がるまで——音読を疑っていた僕の2カ月に書いた。

Script Flowでの英文解釈

この手順でいちばん困るのは、答え合わせの相手がいなくなるときだ。参考書の中の英文には、プロの構造分析がついている。だが解釈は、参考書の外の英文——長文問題集、過去問、模試——で同じことをやって、はじめて長文につながる。そこには解説がない。構造を取り違えたまま、気づく手段がない。

Script Flowは、英文を貼るか写真で撮ると、約60秒でAIが教材にしてくれる。教材の英文はS・V・O・Cの記号つきの文構造(精読記号)で表示できるので、自分の振った記号との突き合わせが、解説のない英文でもできる。

それでも取れない文が出たら、その文に「文法」マークをつける。AIがその1文の構造を個別に解説するので、「わからなかった部分は解説を読み込む」という手順3の工程を、どの英文の上でも回せる。

Script Flowの文法・文構造パネル。S・V・O・Cの精読記号つきの構造表示とAI解説
「文法」マークの実画面。精読記号つきの構造とAI解説が、答え合わせの相手になる

共通テスト用などのプリセット教材が入っているので、登録不要・無料ですぐに試せる。まずは1文、SとVを自分の手で決めるところから始めてみてほしい。1周目のわからなさは、手順の一部だ。解答を見ながら読んだ僕の1周目も、あとから見れば、土台づくりの最初の一段だった。

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